これから凡そ40回に分けて、私が息子にC言語を教えた内容をブログ化していきます。この資料は2004年の内容となりますので、今となっては古い事も多いので、若干手直ししながらの公開となります。ですが、根本の部分は当時のままとなります。

最初は環境整備からですが、当時の環境である VC6 なんて存在すらしていない状態です。本講座では VS2022 community を使います。VS2022 は厳密には C++ となりますが、C++ 独自の機能はなるべく使わないように進めます。


  • 開発環境をそろえる
兎にも角にも、こちらから VS2022 community をダウンロードしてインストールしてください。Visual Studio のダウンロードをクリックすれば、インストーラーがダウンロードされます。

ダウンロードした VisualStudioSetup.exe をダブルクリックしてください。私のデスクトップ環境は、既に VS2022 インストール済みなので、細かい説明は残念ながら出来ません。インストールで C++ によるデスクトップ開発にチェックを入れてください。
C++デスクトップ開発
自分はこれに .NET デスクトップ開発と Unity によるゲーム開発もチェックしていたりします(今回の講座には関係ないです


  • VS2022 起動
インストールした VS2022 を起動してください。ここも新規インストール環境と私の環境では違いがあるかもなので、簡単な説明になるのをご容赦ください。まず、起動後に新しいプロジェクトの作成(N)をクリックします。
新しいプロジェクトの作成
C++ / Windows / コンソールとプルダウンを設定して、コンソールアプリを選択して、次へ(N) を押してください。
C++コンソールアプリ
新しいプロジェクトを構成しますという表示になります。場所だけ、ご自身の都合の良い場所に変えてください。私はデスクトップにしています。これで問題が無ければ、作成(C)ボタンを押すとプロジェクトが生成されます。
※ ケーブルの被覆補修とかプラケースの欠けた部分とか簡単に補修できます。紫外線硬化タイプなのも扱いやすいですね。

  • 新規にファイルを用意する
起動した VS2022 には何も記述がない状態です。(おそらく右側にある)ソリューションに Project1 という項目がありますので、それを右クリックして、追加 → 新しい項目を選択します。項目が見つからない場合は、[Ctrl] + [Shift] + [A] を押しても同様となります。新しい項目の追加ダイアログが表示されます。
新しい項目を追加
C++ ファイル(.cpp)を選択します。名前がソース.cpp等とちょっとそぐわない名前なので、ここでは Main.cpp と書き換えてください。
新しく追加
追加ボタンを押すともソリューションツリーのソースファイルに Main.cpp が追加されます。また、同時に選択されている状態になり、編集可能になっています。
編集画面
※ 邪魔な配線をすっきり目隠し。ケーブルがばらけないのも良いがそれ以上に好きな場所からケーブルが出るのが素晴らしいです!

  • Hello, world!
さて、VS2022 はいきなりプログラムコードを書いてもそのまま動いてしまいますが、それは VS2022 があれこれ勝手に手伝ってくれているためなので、最初に入れ物となる定義と、標準的な機能を使うための宣言を記述します。以下のプログラムコードを編集エリアに入力してください。

#include "stdio.h" int main() { printf("Hello, world!"); }
入力が終わったら、ローカル Windows デバッガーというボタンを押します。慣れてきたらこのボタンを押す代わりに [F5] キーを押すのが良いと思います。
ビルドと実行
このボタンを押すとプログラムがコンパイルされて実行されます。もし入力間違いしていれば、VS2022 の下の方にエラー一覧が出ていますので、エラーが表示されている行を、マウスでダブルクリックすると、エラーが検知された場所にカーソルが移動しますので修正してください。

これで正常であれば、次のような表示が出ます。
DOSプロンプト
※ なんかごちゃごちゃ出てますが、今は気にしないでください。

このプログラムをものすごくざっくりと解説すると、main はここからプログラムを始めますよという場所を示しています。{} で囲まれた場所が有効範囲です。#include は printf 等の命令を使うための宣言です。printf() は画面に文字を表示するための命令です。"" で囲まれた文字を画面に表示します。この printf は多機能なので、後の講義で改めて説明します。

※ 2022.07.29 10:30 追記
プロジェクトを作成した結果、最初から何かプログラムが記述されている事があるようです。その場合は、記述内容を上記のようにまるごと書き換えてください。また、ファイル名が Main.cpp でない場合は、上記の「ここをクリック」からリネームしてください。


  • ファイルの場所
さて、これで実は既に exe ファイルが出来ています。プロジェクトフォルダ内に x64 というフォルダがありますので、その中の Debug に Project1.exe があります。
バイナリ出力場所
これをダブルクリックすると起動するのですが、一瞬で終了してしまうので動いていたのか全く分かりません。動作確認するには、スタートメニューから cmd(コマンドプロンプト)を起動して、プロジェクトフォルダ内の exe がある場所に移動して、そこから exe を実行すると、Hello, world! と表示されている事が分かるかと思います。
実行結果
さて、プログラムを保存すると、自分で設定したプロジェクトフォルダ内に .sln(ソリューションファイル)が出来ています。この .slnファイル(今回だとProject1.sln)をダブルクリックすれば、自分が入力したプロジェクト構成が復元されて、開発の継続が出来るようになります。

以上で、C言語講座の準備が出来ました。今後は、1週間に1度の更新ペースで、凡そ1年掛けて講座を続けていきます。もし、なるほどとか、役に立ったとかあれば、記事内の広告をクリックしてもらえるとやる気が出ます。よろしくお願いします!

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※ 地味に便利なのがコレ!壁に板を張り付けられるので、その後はフックを付けようが、棚を付けようが自由自在です!