我が家には実際には使用していない窓がいくつもあります。これらは設計段階でも要らないなーと思ってはいたのですが、消防法だかの兼ね合いで、部屋には最低限必要な光量の確保が義務付けられているのだとか。とはいえ、実際には使わないし、また、この窓の存在が暖気を逃して冷気を呼び込んでいることも確かなので、思い切って DIY で潰してしまうことにしました。
今回の記事は前回の二重窓DIYの続きとなります。宜しければこちらも御覧くださいー
- 基本方針と設計
今回塞ぐ対象の窓は3箇所。うちの2箇所はカーテンで閉じきってしまうので、特に表面を隠す必要はありません。そのため、隙間なくスタイロフォームをはめ込むだけとします。唯一、私の書斎に関しては、窓に棚を付けたいので、2x4 SPF材で柱を立てて、そこに何かしらの棚をつけようと考えます。
スタイロフォームは基本時には 910×1820 というサイズしかありません。また、少なくとも私の自宅周辺のホームセンターでは、切断サービスはありませんでした。そのため、トラックを貸し出してくれるホームセンターにて、スタイロフォームを買うことにします。また、出来る限りゴミは少なくしたかったので、事前にどのようにスタイロフォームを切断するかの図面を引いてみました。それがこちらです。

窓サイズから +5mm で計算して力任せにはめ込む計画としました。それぐらいなら凹むかと思ってました※。2F洋室の窓サイズは 1630×1235 と我が家で最も大きいため、スタイロフォーム2枚から切り出さざるを得ないです。設計図面の赤色の部分が 2F 洋室用です。
※ これが大間違いであったことを後で思い知ることになります。1F洋室は 1020×1075 でした。そこで、大きなサイズ分はスタイロフォームからドカンと切り出して、左右の隙間を 2D洋室で切り出した端材を押し込んで使用する事としました。…この図面で実は既に間違いがあるのですが分かりますでしょうか。
幅 847 で切り出すと、残りのサイズは +5mm で換算した場合は、(1025 - 847)÷ 2 = 89 です。組み合わせた時のサイズで 90 としてるのは +1mm ぐらいならなんとかなるだろうと。ところが、910 から 2F洋室の分を切り出すと、残りは 910 - 818 = 92 とさらに大きくなってしまうのです。そして、最大の誤算は、購入してきたスタイロフォームは、実は測ると 915×1825 というサイズだったのです。つまり、本来 89 が欲しかったところに、実際は 97 が来てしまってたのです。これが 2本なので誤差も2倍。つまり、1020 のサイズに対して、847 + 97 + 97 = 1041 というサイズになってました。このミスに最後まで気が付かず、本当に苦労しました…
- 材料や道具の買い出し
スタイロフォームはコーナンPROで購入しました。私が訪問した店は、まだ出来て間もないためか、置いてある部材がどれもキレイなのと、トラックが貸出無料でした。当初は厚み 50mm で考えていたのですが、お店で 75mm という極太サイズを見て惚れてしまったので、そちらを購入しました。また、6F の 2x4 SPF材も2本購入しました。

これまた後からわかったのですが、50mm厚でも大概固いのに、75mm厚だとびくともしないです。そのため、はめ込む時に要らない苦労をしてしまうことに…。
あと、ついでと言ってはなんですが、玄関のガラス部分に中空ポリカを貼ろうと思います。今は玄関に関しては、左右の細長い窓に中空ポリカの端材を切り出して、両面テープで貼り付けていますが、やはり最も範囲が広い真ん中の部分も二重窓にしないとダメだろうということで。
さて、75mm と当初予定より太いスタイロなので、もはやカッターでは切断できません。そのため、専用の切断工具を買うことにしました。それがこの断熱材カッターです。
※断熱材を手軽に切断するならコレ。ただ、中空ポリカは切れなかった。スタイロはばっさばっさと切れまくった。専用工具は偉大ですねぇ。
このカッター、本当に購入してよかったです。スッパンスッパンと怖いぐらい気持ちよく切れます。しかもだいたい真っ直ぐ。これが無かったら作業にならなかったと思います。
- 玄関ドアの二重窓化

我が家の玄関はかなり大きいガラスが入っています。このガラス部分に手を近づけると、本当に冷たくてヒンヤリとしています。間違いなくここから冷気が来ていますので、なんとしても対策をしたいと、やはり内窓でも使用した中空ポリカを、この窓の形状に切り出して両面テープで貼り付けようと思います。
とりま、位置は現物合わせとしました。玄関ドアに中空ポリカを合わせて抑え込んで、ボールペンで切断位置を簡単にマーキングします。そして、大型カッターで一気に切っていきます。
先端部が…長さが足りずに切り落とされた格好に。どうしてこうなった^^;

とりあえず、端材で形を合わせて切り出して、セロテープでぺたりと^^;;;;

玄関ガラス戸の枠組みに両面テープを貼ります。ここでも先端部が僅かに両面テープが足りずに、違うメーカーのテープを使用。まあ、うん、仕方がないよね、もったいないし…

そして、両面テープの上から、中空ポリカを位置を合わせて一気に押し付けて貼り合わせます。先端部、よく見るとアラが分かりますが、まあたぶん誰にも気が付かれないでしょう(苦笑

- スタイロフォーム切断
作業台に購入してきたスタイロフォームを乗せます。…でかい!

流石の75mm厚、この極太さです。

最初に2F洋室のはめ込みサイズに合わせて切断します。切断には今回購入した断熱材カッターを使います。直線的にカッターを引く治具としては、クランプ式の 910mm カッティングガイドを使いました。
※ かなり以前に購入してますが、何かと使ってたりします。何とか置き場所を見つけて持っておきたい逸品ですねー…自分でグレートと名乗るのはなんだかなと思いますが😓
長い木材の接着時のクランプにも使えるので重宝しています。このガイドに沿って断熱材カッターを添わせるように切っていきます…切っていき…切って…切っても切っても、切り離せないので、途中から面倒になって叩き折ってしまいました^^;
長い木材の接着時のクランプにも使えるので重宝しています。このガイドに沿って断熱材カッターを添わせるように切っていきます…切っていき…切って…切っても切っても、切り離せないので、途中から面倒になって叩き折ってしまいました^^;

何度も切っていると、だんだんと効率的な切り方が分かってきます。最後は数回、引っ張るだけで切れるようになりました。あと、1m 超の長さのカッティングには、ガイドが使えないので、中継点をボールペンでマーキングして、そこをカッターが通過するように線を引くことで、案外真っ直ぐに切断できました。これならガイド要らなかったかも^^;

- 悪夢の1F洋室断熱
最初に1F洋室の断熱から始めました。わざわざここから始めたのは、何かしら嫌な予感がしたのかもしれないです。まずは部屋の前に部材を持っていきます。デカいスタイロフォームに、細長いのが2本です。

細長い方から押し込みます。まずは右側から。たった 5mm 長いだけなのに、はめ込みにかなり苦戦しました。最初は入らないかと思ったぐらいに固かったんです。続いて左側も設置。よく写真を見ると既にスタイロが少し削れていますし、また、収まりきらずに少しよじれています。
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そして中央部分ですが、全く入る気配がないのです。これは困った。この時点では 20mm 以上もオーバーしてるとは思っていないので、どうにもなりません。そして、これは半分に切って、パキンと抑え込めば入るかなと思い、それを試みます。

全く押し込めません。どうにもならないのです。ここからはもうしっちゃかめっちゃかで、こっちが引っかかると見るやカッターで削ぎ落とし、こっちが入らないと見るとカッターで削ぎ落としと、試行錯誤すること30分。ついに…

入った!…入ったけど、一部削りすぎて隙間が出来てしまいました。ので、その隙間に削り節の如く細切れになったスタイロの端材を無理やり押し込んで、隙間を潰しました。その後はカーテンを閉めて、見なかったことに^^;
- 見直した2F洋室の断熱
1F洋室の試行錯誤により +5mm でも厳しいと分かりました。そして断熱材カッターを使うと正確に切断することができることも分かりましたので、誤差 1mm で切り直すことにしました。それでもまだ固いところがありまして、おそらくそれは窓枠の歪で正しい四角形になっていなかったか、私の切り出し範囲が正しく直角が得られなかったか。
※こういうのを一つ持っていれば、状況の確認は出来たんですよね…とはいえ、誤差修正の削りは最小限で、無理矢理窓にスタイロフォームをはめ込んだところ、こちらはほぼ最初から隙間なしで、2回目は上手く出来たのではないかと思います。

真ん中の合わせ部分だけ、丸く角落としして、パチッとはめ込みやすくは現場加工しています。この辺りは、断熱材カッターがあってこそでした。買っててよかったですわー
- 書斎の窓断熱
書斎の窓は左右と真ん中に 2x4材で柱を立てて、その柱をスタイロフォームで押し広げて隙間をなくすという計画です。そのため、まずは柱を用意します。窓の大きさは 1020×1074 でした。柱に関しては、大きさ的には小さくしないと入るはずがないので、最初から小さめに切りました。切った長さは正確に 1070 でした。…なんで 4mm しか余裕を見なかったのか。後から考えると謎です。本当は隙間テープやパッキンのサイズを加味して -10mm にしないとダメだと思うのですが、なんで 1070 にしてしまったのか謎は残ります。
まあ、この作業中はそれに気が付かずで。2本は 6F から切り出してますが、残りの 3本は全てダボ木で接続して 1070 長さの柱を作ってしまいます。この辺りは手慣れたもので…ズレました _| ̄|○ ナンデヤネン

気を取り直して、柱の足元に断熱のため Dパッキンを貼り付けます。

この状態のまま、テストで窓に配置します…が、直接切り出した柱に関しては、正確に 1070 だったこともあり、柱下部の Dパッキンだけでもうギリギリで入りません。中央部の柱に関しては、ダボ木接続が曲がったので、パッキンは上下に入りました。ミスするとパッキンが使えるとかなんやねん…
そして、スタイロの取り付けですが、3回目となるとスムーズに…行き過ぎてスカスカになりました😓。仕方がないので大量に発生しているスタイロの鰹節削りを利用して、隙間を無理矢理消し去りました。

さて、これで窓は塞がりましたが、書斎ではカーテンを付けず、棚にしたいのでここから更に考えていきます。まず棚ですが、100均のダイソーでネットとワイヤ棚を購入してきました。

そして、スタイロフォームの目隠しにはタペストリーを使うことにしました。窓全てを隠すには、150×130cm のサイズが一番良さそうなので、そこから自分の好みにあったデザインを探しました。最初、シマエナガのイラストのを注文したのですが、中国発送で時間がかかったのと、少し嫌な感じがあったのでキャンセルしました。後から分かったのですが、やはりデザインは無断盗用でした。困ったものです。さらに言えば、キャンセルしたのにお金が返ってきていません。これはそのうち Amazon にクレームを入れます。
そこで、国内発送国内生産と思われる中から、自分の好みのデザインで探して、最終的にはこちらを発注しました。
なかなか可愛いですよね。モノが届いたら、中にお手紙とかおまけの壁掛けとか入ってました。偽装国内企業でないことを祈りますが、Amazon はホント、なかなか安心してものが買えなくなりましたよね…。

このタペストリーを壁に貼り、そのタペストリの上部にフックを取り付け、そこからネットをぶら下げる形として、ワイヤ棚を引っ掛けて、そこに無線ルーターを配置しました。
- あとがき
どうでしょうか。全体的にはなかなか良い感じになりました。書斎のタペストリーですが、予想より生地が薄かったので、少しだけスタイロの青色が透けて見えちゃってます。まあ、写真で見るよりは気にならないのでヨシとしています。タペストリーはいつでも交換が可能なので、飽きたら違うデザインに置き換えが可能で、バソコンの壁紙感覚ですね。なかなか面白い解決方法になったと思います。また、ネットをぶら下げる方法も、下地のデザインを無駄にせず、また、拡張したくなったらいつでも再配置可能なので気に入っています。
肝心の断熱性能ですが、中空ポリカの二重窓なんて比較にならないほどの高性能です。何しろ、現在はスタイロの部分より壁のほうが冷たく感じるレベルです。完全に窓を潰してしまうのであれば、この方法が最善ではないかと思いました。なお、うちは二度と窓を開けるつもりはないので、そのまま押し込んでいます。もしも窓を開けようと思ったら、スタイロを切るなどして、はめ込みを壊さないといけないと思います。それが嫌な場合は、若干の隙間を付けて、取り出し用のハンドルを縄か何かで付けてはめ込む加工が必要かと思います。当然、若干の隙間冷気は入ると思いますけどね。
最初の設計がミスだらけだったのは意外でした。スタイロは厚くなればなるほど凹みが出ないので、+5mm でも入らなくなりました。ぴったりサイズかせいぜい +1mm で考えないとダメですね。取り出したいと思うのであれば -1mm は絶対です。ということで、最終の設計は以下のようになっています。

以上、何かの参考になれば幸いです。
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